下痢で苦しんだ経験がある人は、かなり多いのではないでしょうか。
 
「下痢」と一言で言っても、実は種類が2つあります。
そして下痢になる代表的な原因は、5つあります。
 
ごく誰にでも起こりうる下痢からめったにかからない下痢までさまざまです。
ぜひ、下痢の詳細を知って適切な対処ができるようにしたいものですね。
 
そこで今回は、下痢の2つの種類と5つの原因についてご紹介します。

 

下痢とは?

下痢とはどのような状態なのかを見ていく前に、まずは普段何気なく
出している便がどのようにして作られるかを知りましょう。

便が作られるメカニズム

腸内には、口からは飲み物などを含めて3リットル、食べ物を消化する為の
胃液や胆汁などの消化液6リットルの合わせて9リットルもの水分が
毎日流れ込んでいます。

私たちの身体は食事をすると、胃や小腸が食べた物を消化しようと
働き始めます。

小腸では食べ物の栄養と一緒に腸内に流れ込んできた9リットルの水分のうち
7リットルが吸収されます。
大腸では残り2リットルの流れ込んできた水分が吸収されます。

小腸や大腸で腸内に流れ込んできた9リットルの水分が99%吸収される事で、
便は作られます。

下痢はどんな状態?

下痢とは、腸の蠕動運動が活発になり過ぎてしまう事で、腸内での
水分調整がうまく出来なくなり、便の水分量が増えてしまう状態の事

言います。

健康な便に含まれる水分量は大体60~70%程度です。
便に含まれる水分量がこれ以上になると軟便と言われます。

下痢の場合、便に含まれる水分量は90%以上になります。

 

下痢の種類は2つある

下痢には「急性下痢」「慢性下痢」の2種類があります。

1.「急性下痢」
一過性で数日のうちに良くなる下痢の事を言います。

2.「慢性下痢」
3週間以上長期的に続く下痢の事を言います。

 

下痢になる5つの原因とは?

下痢になる原因は、大きく5つに分ける事が出来ます。

1.食べ物が原因で起きる下痢

ご飯を食べ過ぎたり牛乳を飲んだ後に、下痢になった事はありませんか?
食べ物が原因で起きる下痢には、以下のような要因があります。

・暴飲暴食で下痢になる理由
食べ過ぎや飲み過ぎなどの暴飲暴食をすると、腸内で水分を吸収しても
追いつかない、消化不良の状態になってしまう事があります。

消化不良の状態になると、下痢になってしまう事があります。

・牛乳を飲んで下痢になる理由
牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少ない人(乳糖不耐症の人)が
牛乳を飲むと、乳糖が分解されず腸内に溜まってしまいます。

乳糖には水分が引き寄せる性質があるので、牛乳を飲んで下痢になる事が
あります。

2.急性腸炎が原因で起こる下痢

急性腸炎になって、下痢になった事はありませんか?
急性腸炎が原因で起こる下痢は、以下のような細菌に感染してしまった事が
要因となっています。

・腸炎ビブリオ
魚介類の刺身や寿司などが原因になります。
食後4時間~4日で激しい腹痛、下痢などの症状が出てきます。
血便が出る場合もあります。

・サルモネラ菌
卵やそれら加工品、ホルモンなど内臓系の食肉を生で食べる事が
原因になります。

調理している人や調理器具にサルモネラ菌が付着すると、他の食品でも
原因になります。

食後12時間~2日で腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状が出てきます。

・黄色ブドウ球菌
手に傷があるとそこから黄色ブドウ球菌が入り込み、その手で作った
おにぎりやいなり寿司などを食べたりする事が原因になります。

食後1時間~6時間で腹痛、下痢、嘔吐などの症状が出てきます。
黄色ブドウ球菌は加熱処理をすれば死滅します。

・カンピロバクター
加熱処理されていない食品が原因になります。
食後2日~7日で腹痛、下痢、嘔吐、発熱、筋肉痛などの症状が出てきます。

カンピロバクターは、運動神経が障害されて全身に力が入らなくなって
しまう「ギラン・バレー症候群」の先行感染の原因になる事が多いので
注意が必要です。

3.毒素が原因で起こる下痢

食中毒になって、下痢になった事はありませんか?
毒素が原因で起こる下痢は、食中毒を引き起こす毒素に
感染してしまった事が要因になっています。

・O-157(腸内出血性大腸炎)
加熱処理されていない食肉や野菜が原因になります。
食後12時間~2日半で激しい腹痛、下痢、下血などの症状が
出てきます。

O-157は死亡例もあるので注意が必要です。

・ボツリヌス菌
長期間保存された食品が原因になります。
食後8時間~3日間で嘔吐、下痢などの症状が出てきます。

麻痺などの神経症状が出る事もあり、死亡例があるので注意が
必要です。

・コレラ菌
生の食品などが原因になります。
食後2日~3日で激しい腹痛、下痢などの症状が出てきます。

大量の下痢便が出て脱水症状を起こし、死亡例もあるので注意が
必要です。

4.ウイルスが原因で起こる下痢

ウイルスに感染して、下痢をした事はありませんか?
ウイルスが原因で起こる下痢は、以下のようなウイルスに
感染してしまった事が要因になっています。

・ノロウイルス
二枚貝や加熱処理不足の食べ物が原因になります。
食後1日~2日で激しい腹痛、下痢、嘔吐などの症状が出てきます。

抵抗力の低い人が感染すると死亡例もあるので、注意が必要です。

・ロタウイルス
乳幼児がいる家庭に多く、ウイルスに汚染された食品や排泄物などに
触れる事が原因がなります。

感染後2日~4日の潜伏期間の後に、下痢、嘔吐が繰り返されます。
症状が悪化すると、白色便が出たりします。

5.病気が原因で起こる下痢

長期的に下痢が続いている場合、以下のような他の病気が
原因になっている場合があります。

・過敏性腸症候群
慢性的に下痢、嘔吐を繰り返す病気です。
過敏性腸症候群はストレスが大きな原因になっている事が多く、
検査をしてもなかなか発見されにくい特徴があります。

・炎症性腸疾患
潰瘍性大腸炎.クローン病など原因が明らかになっていない難病です。
腹痛、下痢、粘液性の血便、下血などの症状が出てきます。

重症になればなるほど、排便回数が増えていく特徴があります。

・大腸がん
大腸がんの初期症状に、下痢、便秘を繰り返す、血便などの症状が
あります。

進行すると腸閉塞なども併発してしまう事があり、注意が必要です。

 
下痢の種類2つと5つの原因、いかがでしたか?
便の変化は体調の変化を教えてくれる大切なサインです。

思い当たる原因がよくわからず、さらに長期的に下痢が続いている場合は
一度病院へ行く事をお勧めします。